伝令!
えっ!
…全身はりねずみのようになって…
立ったまま息をひきとりました…。
えっ、えっ、なに!?
…はりねずみになって…
はりねずみ!?
横山光輝三国志はりねみずランキングーーー!!!
はりねずみランキング?
前回公孫越をやったでしょ?。
クイズ公孫越ですね。
そしたら武将たちから、すんごい反響があってね。
オレの方が刺さってる!オレの方がハリネズミ!だって。
だから、ランキングを作ることにしたんだよ。
オレの方がハリネズミ?
武将たちが?
そうだよ。これだけの武将がエントリーしてくれたよ。
張宝、孫堅、曹操、耿武、陳生、張飛、夏侯惇、関羽、孫策、蔡勲、黄蓋、周瑜、金旋、宋謙、馬鉄、馬岱、鄧賢、魏延、楽進、夏侯尚、龐徳、甘寧、張遼、関興、徐晃、曹真などなど。
これも一部だよ。
これ、みんな弓矢が刺さったことあるんですか?
横山光輝版三国志の中ではね。
夏侯惇もいるでしょ。
夏侯惇はジャンル違くないですか?
目に刺さってましたけど、ハリネズミではないような…。
最近は、ファッションで弓矢が刺さってる人もいるからね。
見たことないですよ。
まぁやることはわかりました。
でも公孫越は相当強いと思いますよ。
誰が公孫越を倒すのか?
そんな構図になるだろうね。
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第九位 リアルに歳をとった
では、まず第九位から!
二人います!
一人目、曹洪(そうこう)!字は子簾(しれん)!
曹操の従弟!
メジャーな武将がきましたね。
初期の董卓との戦いで曹操救出したときはシュっとしてたのに、
しばらくしたら、小太りチョビヒゲ親父となっていた曹洪です。
リアルな歳のとりかたしてますね。
さてそんな曹洪は、
乱を起こした西涼の馬超(ばちょう)・韓遂(かんすい)と潼関で戦った。
曹操は曹洪に、
決して城を出るな、十日間守り通せ、
と言いつけた。
フラグが立ちました。
曹洪は敵の挑発にのり、副将徐晃(じょこう)の忠告もきかず、
城からうって出てしまった。
そして罠にはまり、
刺さってますねえ。
左肩と右太ももですかね。
それと右肩にも矢羽根がとれた矢がささってる。
こちら別のコマでも確認ずみです。
てことは、
三本ですね!
曹洪子簾、計三本です!
曹洪はこのあと大丈夫だったんですか?
矢が三本も刺さるなんて相当な怪我ですよ。
一本でも当たり所が悪いと死ぬからね。
それこそ副将の徐晃は後に眉間に一本くらってるからね。
幸い、今回の曹洪は命に別状はありませんでした。
ただ、曹操にめちゃくちゃ怒られました。
言いつけ破りましたからね。
第九位 矢羽根はとれがち
同じく第九位!
許褚(きょちょ)!字は仲康!
出た、虎痴!
またもや曹操軍、魏ですね。
そして今回も馬超・韓遂との戦いです。
曹洪の敗戦のあと、曹操軍は渭水をはさんで西涼軍と対峙する。
にらみあいが続く中、しびれを切らした曹操軍は渡河作戦を決行。
またフラグが立ちましたね。
渡河を進めていると、なぜか馬超の一軍が急襲!
大混乱に陥る曹操軍。
許褚は身を挺して曹操を守る。
そして、
刺さってますねえ。
左肩二本、右肩一本、
三本ですね!
また矢羽根がとれてるね。
横山光輝三国志では、二、三本のときによく矢羽根がとれるから。
そういうもんなんですか?
対董卓で活躍した江東の虎孫堅(そんけん)も、
華雄(かゆう)との敗戦から帰ってきたときに、矢羽根のとれた矢がささってる。
孫堅は何本刺さってたんですか?
二本!
だから今回は圏外!
残念ですね。
第八位 恩賞スタート
第八位!
呉班(ごはん)!字は元雄!
呉懿(ごい)の従弟!
蜀の武将か。
ちょっとマイナーですね。
そりゃ曹洪や許褚と比べたらね。
でもこの呉班、三国志演義の初登場場面がすごいんだぞ。
なにかインパクトありました?
初登場は、劉備が益州、蜀をとったときだ。
その論功行賞で孫乾(そんけん)や簡雍(かんよう)といった古参の武将らと一緒に受けている。
まさかの恩賞スタート!
えっ、まだ何もしてないのに?
孫乾・簡雍・糜竺・糜芳・劉封・吳班・關平・周倉・廖化・馬良・馬謖・蔣琬・伊籍、及舊日荊襄一班文武官員、盡皆陞賞。
ホントだ!糜竺兄弟の名前もある。
しかも結構名前が前の方ですね!
フルキャストやグッドウィルが働く前からお金をくれるようなもんよ。
ありえないですね
グッドウィルなんて変な天引きしてたのに。
そこからちゃんと働くけどね。
夷陵や北伐など数々の戦いに従軍してる。
でも…、
弓矢が当たっちゃうわけですよね。
そう。奇しくもまた渭水の地だ。
今度は諸葛亮孔明と司馬懿仲達がこの大河をはさんで対峙した。
蜀魏の名軍師対決ですね。
孔明は北原を攻めると見せかけて、魏軍の浮橋を焼き、後方を攪乱する作戦をとった。
しかし、司馬懿仲達はこれを読んでいた。
浮橋近くに楽綝(がくちん)・張虎(ちょうこ)を潜ませた。
何も知らない呉班はそこに近づく。
そして、
右腕一本、胸一本、腹一本、
そして喉元一本!
計四本です!
これはマズいんじゃないですか?
王大人の死亡確認がありました。
じゃあ生きてますね。
いえ、お亡くなりになりました。
王大人の死亡確認なのに?
ついに犠牲者が出てしまいました。
四本も刺さったら無理ですよね。
喉元一本刺さったら終わり。
金旋(きんせん)も配下の鞏志(きょうし)に喉元一本喰らって死亡した。
いよいよハリネズミ感出てきましたね。
ここからが本番だよ。
第六位 ラノベっぽい人
第六位!二人います。
何進(かしん)!字は遂高!
出ましたブッチャー大将軍!
妹は後漢十二代皇帝霊帝の何太后だ。
妹美人で大将軍。
なんかラノベみたいですね。
『俺の妹がかわいすぎて大将軍になりました』
ありそう!
無能あつかいされがちだけど、黄巾賊への対応はすばらしかったと思うよ。
都で暗躍していた馬元義(ばげんぎ)を捕らえ、
黄巾討伐に皇甫嵩(こうほすう)・朱儁(しゅしゅん)・盧植(ろしょく)を派遣した。
いい人選ですね。
皇甫嵩将軍は黄巾キラー!
ただ宦官の十常侍(じゅうじょうじ)対応で詰めが甘くてね。
一度、十常侍に殺されそうになってましたよね?
そう。それで皆殺しにしようとしたんだけど、十常侍は何太后を使って逃れた。
何進はかわいい妹に弱いのかあ。
しょうもないなあ。
異母妹だったらしいぞ。
それはまたややこしいですね。
どんな情念を抱いていたが知らんが、十常侍はそこをうまくついた。
何進は何太后の名で宮廷に呼びされ、
一、二、三、四、五本です!
何進の断末魔は宮廷外の袁紹の耳にも届いたという。
このあと首をとられてましたしね。
ちなみに、先ほどの呉班の父である呉匡(ごきょう)は何進に仕えていた。
なにそのハリネズミ因果…。
第六位 ハリネズミ因果
同じく第六位!
黄忠(こうちゅう)!字は漢升!
やったーーー!!!
黄忠だーーー!!!
そんな喜ぶランキングではないけどね。
黄忠は蜀漢の武将。五虎大将軍の一人にも数えられる猛将だ。
弓の使い手なのに、
逆に自身もハリネズミランキングに入ってしまうとは。
これもまたハリネズミ因果。
義弟関羽を孫呉に討たれた劉備は仇討ちの戦をしかける。
夷陵の戦いだ。
この戦いの序盤、関興(かんこう)・張苞(ちょうほう)の若武者が活躍を見せた。
黄忠おじいちゃんは若い者に負けたくないからなあ。
その活躍を受けて劉備はいった。
「多くの将が老いた。この寒さもひとしおこたえるであろう。だが若い関興、張苞が役に立ってきたので、朕も心強く思うぞ」
一番言っちゃいけない言葉ですね。
それを聞いた黄忠は、わずか十騎あまりの手勢のみ連れて、
呉将潘璋(はんしょう)の陣に奇襲をしかけた。
十騎ってめちゃくちゃですね。
そんな少数で攻めてくるとは思わず潘璋軍は大混乱。
しかし多勢に無勢、
黄忠はその身に大量の矢をあびてしまう。
五本刺さってます…。
腹がヤバいですね。
黄忠はなんとか関興、張苞に救出されて帰陣したが、
劉備の眼前で、その命の灯火を消した。
黄忠ーーー!!!
しかし十騎ってめちゃくちゃですね。
十騎はめちゃくちゃよ。
黄忠じゃなかったら、十五本はとれたんじゃないか?
あと関興、張苞がもう少し遅れてきたら、
二十五本はとれたんじゃないかな。
あぁ~~~残念!
残念?
第五位 次元の行き違い
第五位!
張郃(ちょうこう)!字は儁乂(しゅんがい)!
これまた魏軍の有名武将ですね。
歴戦の名将だ。三国志演義での初登場は、官渡の戦い。
このときは袁紹軍に属し、曹操軍の猛将張遼(ちょうりょう)と戦い、一歩も引かなかったという。
横山三国志は官渡の戦いがカットされてましたからね。
見たかったなあ。
ちなみに正史三国志によると、袁紹の前は韓馥(かんふく)のとこにいたようだ。
韓馥!
ってことは、上将潘鳳(はんおう)のところじゃないですか!
潘鳳に会ったんですかね!。
残念ながら潘鳳は三国志演義の創作だ。
次元の行き違いですね!
よくわからないけど、
張郃のハリネズミ場面をみてみよう。
きざんで蜀の諸葛亮と魏の司馬懿が対峙する。
そこへ一報が諸葛亮の元に届き、蜀軍は撤退を始める。
司馬懿は訝しがるも、追撃を張郃に命じた。
伏兵に注意していた張郃であったが、
巧みに木門道におびき寄せられ、
気をつけていてもハマってしまうのが、
孔明の罠。
弓矢、6本です。
ちなみに、正史三国志でも張郃は孔明の伏兵に遭い、
弓矢が右膝に当たり、亡くなっている。
第四位 もし生きていたら
第四位!
龐統(ほうとう)!字は士元(しげん)!
来ました鳳雛!
伏竜の諸葛亮と鳳雛の龐統。
両者を手に入れた者は、天下を手中におさめるという。
龐統がもっと長生きしてくれていたら、
って何回思ったことか。
孔明が関羽と共に荊州を守っていたかもしれない、とかね。
それはよく考えましたねえ。
孔明が泣いて龐統を斬ったかもしれない、とかね。
そこは馬謖(ばしょく)でしょ!
泣いて斬られるのは常に馬謖!
ついに蜀獲りに動いた劉備。
涪水関を龐統の計略で落とし、雒城へ進軍する。
そんな時、龐統の馬が突然暴れ出した。劉備は龐統を気遣い自分の白馬を代わりにあたえた。
敵将張任(ちょうじん)は、劉備軍が「落鳳坡(らくほうは)」を通ると読み、兵を伏せていた。
その読みは見事的中、白馬にのった将が通ると、一斉に弓矢を発射した。
龐統士元、享年三十六歳
8本です。
この龐統もまた、
正史三国志で流れ矢にあたって亡くなったと記述されている。
弓矢って怖いですね。
ちなみに、明の時代に永楽帝の元で活躍した八将がみな弓の達人であったので、
この落鳳坡になぞらえて、『八落鳳士』と呼ばれているよ。
マジですか!!!
いや、嘘。
いま作ってみた。
なんだそれ!!!
男塾の民明書房みたいなことやりたくて。
ずるい!僕もやりたい!
第三位 望みの代償
第三位、
太史慈(たいしじ)!字は、子義(しぎ)。
孫呉の武将は初めてですね!
孫策との一騎打ちは横山三国志名場面のひとつだね。
その後の『走れメロス』みたいなエピソードもいいですよね。
一度離れて軍勢引き連れて戻って来る話。
孫策との一騎打ちは正史三国志にも記述があるぞ。
腕に自信ありだったんですね。
イケイケだったんだよ。
横山三国志でも、魏との合肥の戦いで、張遼と激しい一騎打ちをしている。
合肥の魏軍三将いいですよね。
張遼、楽進、李典!
普段仲が悪いってのがまたかっこいいんだよ。
太史慈はそんな三将が守る合肥城へ夜襲をしかける。
が、張遼はこれを逆手にとり、太史慈を城内におびき寄せた。
うわっ、これは多いぞ。
数えるのむずっ!
矢羽根に惑わされないで!
刺し痕を見て!
14本ですかね。
背面もあるよ!
まだあるの!
さらに14本刺さってますけど、
前面や被ってそうなのを引くと、
8本ってとこですかね。
てことは、22本か。
数えるのが難しくなってきましたよ。
三国志演義では、救出された後、この矢傷がもとで亡くなっている。
その際見舞いにきた張昭らに、志半ばで果てる無念の言葉をはいているが、
横山三国志ではそんな余裕もなくハリネズミとなってしまった。
額に刺さってますからね。
ちなみに、正史では?
正史では、合肥の戦いどころか、赤壁の戦いの前に亡くなっている。
そのとき、無念の言葉を口にしていたという。
てことは…、
三国志演義はその太史慈の無念をかなえてあげたんですね。
そうだね。活躍の場が伸びたからね。
で、横山三国志は、その代償を弓矢で取り立てたと。
なんか、悪魔の取引みたいだ…。
第二位 悪来
第二位!
典韋(てんい)!
出ました!悪来典韋!
曹操のボディガード。
ん?ってことは、
一位はあの人で決定?
そうなるね。
とりあえず、典韋からふれよう。
三国志序盤を代表する豪傑の一人。
許褚との一騎打ちや、
その許褚と組んだ呂布との闘いは三国志の名場面に数えられる。
当然、ハリネズミ場面は、
曹操が未亡人にハマった張繍(ちょうしゅう)戦ですよね。
円城を巨とした張繡は曹操の大軍の前に降伏する。
しかし、張繡の亡き季父張済(ちょうさい)の妻であった鄒氏を曹操の側室にされるなど、
曹操の横暴な振る舞いに激怒、反乱を決意する。
鄒氏って、相当かわいかったんですかね。
貂蝉よりは鄒氏かな。
僕は、孫夫人おし!
張繍は賈詡(かく)の策に従い、まず曹操から警備の権利をえると、配下の胡車児(こしゃじ)を使い、警備の典韋の武器を奪った。
そして、夜襲が決行され、
あぁ~、
武器を奪われた典韋だが、獅子奮迅の働きを見せる。
しかし、全身に矢を浴びハリネズミのまま仁王立ちで果てた。
これはまた数えるのが大変だなあ。
下半身で9本。
残りが26本、
計35本ですね!
別角度もあるけど、
もういいでしょ!
典韋の悪来ってあだなが、
古の殷の紂王に仕えた豪傑からっていうでしょ?
そう言われてましたね。
その悪来が、
たしか横山光輝先生の『殷周伝説』に登場するんだよ。
へぇ~、見たい!
それがだいぶ思ってたのと違うんだよ。
えっ、豪傑じゃないの?
機会があったら見てください。
第一位
第一位、
公孫越(こうそんえつ)!
まぁ、そうなりますよね。
公孫越は37本だからね。
典韋との差は、数え方しだいな気もしますけどね。
公孫越だけ3コマにわたって数えてたし。
まぁ、いいでしょ。
そんな真面目にやるランキングじゃないし。
それを言っちゃあ。
公孫越さん!
ハリネズミランキング1位!
おめでとうございます!
おめでとうございまーす!!!
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