後世に残したいデタラメ逸話を提供してくれる魁!!男塾の『民明書房』。
その中で誰もが信じてしまう逸話を決定するシリーズ。
今回はその⑩。ついに『天挑五輪大武會』の決勝トーナメントの決勝相手である冥鳳島十六士戦で登場した民明書房です。
①はこちらから。
前回はこちら。
こいつは信じちゃうぞ!っていう『民明書房』を決めるシリーズ。
ついに、冥鳳島十六士戦に突入です。
前回は、盛りだくさんでしたね。
登場人物がたくさんいたね。東門慶将軍、邊真愚、李筴振。
その前は、呉竜府もいた。
それで、コウエイの三国志やりたいですね。
いいね!新武将で作ってね!
それでは、今回もはじめていきましょう。
例によって、多少端折りながら進めます。
また、太公望書林などの民明書房以外の出版社も含めます。
しびれい『髐撥雷神拳』
『髐撥雷神拳(きょうはつらいじんけん)』。
民明書房刊『中国電化大革命』より。
みんな大好き赤い稲妻レッドサンダーの電撃技だ。
あの外道インディアンですね。
”自然界には、電気ウナギ・電気クラゲのような体内に発電器官をもつ生物が多く存在する。人間の血液にも微量ながら電流を帯びたイオン質が含まれている。それを修練により増幅させ強力な電流とし、その刺激で敵を怯ませ倒すのが、中国拳法秘中の秘といわれる髐撥雷神拳である“。
電気を発することができると。
そういえば『テラフォーマーズ』でもいましたね。
アドルフだよね、2位の。たしか奥さんに浮気されたんだっけ。
あちらは手術でその特性を移植したけれど、レッドサンダーはそれを修練で取得したわけよ。
すごいですけど、現実にそれができるかって言われるとねえ。
なかなか信じがたいような。
そう言うと思ったよ。
でも続きを読むと、その意見も変わるかもよ。
ホントに!
では、お願いします。
“伝説ともなっているその開祖・司埤麗は身の丈十尺以上の熊に銅線を巻きつけ一撃のもとに感電死させたという。ちなみに、現代でも感動した時などに「しびれる」というのは、この司埤麗(しびれい)の名に由来する“。
司埤麗(しびれい)!
これは気づかなかった!司馬懿みたいな名前だし。
司馬懿じゃなくて司埤麗。
どう?意見かわった?
むしろ固まりましたよ。
フランスの博物館に現存『ラ・メルヴェル』
『ラ・メルヴェル』。
民明書房刊『西欧御文明ーその爛熟と退廃ー』より。
冥鳳島十六士黒薔薇のミッシェルが富樫源次にかけた拷問法。
”17世紀フランスブルボン王朝では、貴族政治の退廃は極限に達していた。彼らは退路をまぎらわすべく囚人相手に恐るべき拷問法を考案した。それがラ・メルヴェルであり、毒を飲まされた囚人が解毒剤を求め、割ることの不可能な鉄球相手にもがき苦しむのを見て楽しんだという。ラ・メルヴェルとは、この鉄球を意味し現代でもフランス各地の博物館に現存する“。
初のフランスですね。
そしてありそうな話!
ブルボン朝は17世紀フランスにあったみたいだし。
歴史ちゃんとしてるパターンか。
“現代でもフランス各地の博物館に現存する“ってのがまた信憑性をましてるね。
ちなみに、富樫はどうなったんですか?
奇策を用いて、ラ・メルヴェルを破ったよ。
そのあと、ミッシェルの金玉を手中におさめた。
まぁ、そんな拷問されたら怒って金玉の一つや二つ握りますね。
金玉握られたらおしまいよ。
『喧嘩稼業』でも文さんの睾丸さんつぶしは大ダメージだもんね。
だからミッシェルの負けだよ!
そうですね。
って金玉の話になってますよ。
エレファント島『操象戮狟闘法』
『操象戮狟闘法 (そうぞうりくかんとうほう)』
民明書房刊『闘う動物大百科』より。
『闘う動物大百科』すごいおもしろそう。
たしかに。ただちょっと子ども向けっぽいけど。
“陸上最大の生物・象は、最大の破壊力をもつことで有名である。象の欠点として、鈍重な動きがあるが、それを特殊な訓練法により恐るべき敏捷性を身につけさせ、これを数々の秘技をもつ戦闘法として確立させたのが古代インド人である。古代インドでは戦争の時、象の多寡が勝敗を決すると言われた“。
冥鳳島十六士ラジャ・マハールが象に乗って戦ったのよね。
インド感にあふれてますね。
で、これって何か間違ってるところあるんですかね?
象兵ってありましたよね?三国志でも見たし。
木鹿大王?
でも、木鹿大王は三国志演義で作られた架空の人よ。
大王も架空なの!?
じゃあ呉竜府(ごりゅうふ)と変わらないですね。
ただ戦象は世界各地で使われてたみたいだからね。
だから民明書房は間違ってないよ。
ちょっと続きがあります。
“ちなみに、英語で象をエレファントというが、これは当時象の訓練をインド洋上のエレファン島で行っていたことが語源とされている“。
エレファント島!
ぶち込んできましたね。
急カーブだよ。
まともすぎたから最後に無理やりデタラメにしてきましたね。
「やべ、普通のこと書いちゃった」って思ったんだろうね。
黒ヨガ『ラーマ・ヨガ』
『ラーマ・ヨガ』
民明書房刊『インド人も吃驚(びっくり)!ヨガの奇跡』より。
引き続きラジャ・マハール。
体の筋肉や骨を自在に動かす奇跡のヨガ。
片岡鶴太郎さんと同じですね。
“別名「黒ヨガ」と呼ばれ、その奇跡に近い数々の秘奥義で恐れられるのが、このラーマ・ヨガである。その特異性は、骨の骨細胞組成さえも変え、自由自在に変形させることを可能にすることにある。黒ヨガと別称されるように、驚異の殺人格闘技として発達した。ひとりで千人の兵にも匹敵する戦闘力のすさまじさゆえに、時の藩主達に弾圧され、継承者は絶えたと伝えられている“。
ヨガを使った格闘技ってことですか。
ヨガなのかは知らんけど、カラリパヤットってのがあるみたいね。
『はぐれアイドル地獄変』でルナ・カーンってインドの女の子が使ってたよ。
強いんですか?
めちゃくちゃ強かった。
セックスも強かった。
よくわからないですね。
ラジャ・マハールは強いんですか?。
ラジャ・マハールもすごい強い。
セックスはしらん。
セックスはもういいですよ。
じゃあ片岡鶴太郎さんも強いかもしれないですね。
セックス?
セックスはもういいですよ!
しかも強くないでしょ!片岡鶴太郎さんはセックス。
でも「黒ヨガ」使えたら強いでしょ。
骨まで自在にっていうぐらい身体をコントロールできるぐらいだし。
なんだか触手っぽいですね。
片岡鶴太郎触手説誕生?
そうです。
ヨガを極めると、触手になる。
狼少年 ー拳ー『狼蒼拳』
『狼蒼拳(ろうそうけん)』。
あの、騙されるか騙されないか、を決めるんですからね?
触手か触手じゃないか、じゃないよ。
そうですね。
ちゃんとやりましょう!
ちゃんとやろう!
ではもう一度、
『狼蒼拳(ろうそうけん)』。
太公望書林刊『狼少年ー拳(けん)ー』。
狼少年、拳(ケン)!!!
まんま『狼少年ケン』じゃないですか!
またとんでもないタイトルがきたね。
ちゃんとやろうとしたら、民明書房がふざけだしたよ!
太公望書林だよ。
どっちでもいいですよ!一緒だし!
一応、中身も触れよう。
“一般に狼の絶大な戦闘能力は知られるところであり、それを拳法家達が見のがすはずはなかった。だが、狼は極端に警戒心が強く人に馴れぬため、生後三か月の男子を狼に育てさせそれを克服するという方法をとった。現代でも時々狼少年発見の報道があるが、これはその修行過程の少年をそれと知らず、人間社会に連れ出したものである“。
たしかに昔はこんな報道ありましたよね。
有名なインドのアマラちゃんとカマラちゃんの件は、だいぶ創作が入ってたって言われてるね。
ただ、インドはその前にも狼に育てられた少年が発見されてるみたいよ。
じゃあ、それが『狼蒼拳』の修行中だったってことですか?
『狼少年ー拳ー』が言うにはね。
えっと、
騙されるか騙されないか、を決めるんですよね?
これは、騙されないです。
そうなっちゃうよね。
狼に育てられたってだけでも議論の余地があるのに、さらに『狼蒼拳』の修行までのっかるとねえ。
拳法は自分で教えるべきですよ。
狼に頼らない!
今回は以上です。
冥鳳島十六士絡みの民明書房は量が多いよ。
中身も濃厚でしたね。
さて、どの民明書房なら騙される?
『ラ・メルヴェル』とかよかったね。
フランスの拷問ですね。
たしかにあれは信じちゃいますね。
ただ、ちょっと薄いですかね。
となると、黒ヨガの『ラーマ・ヨガ』か。
片岡鶴太郎氏触手説の。
触手は勝手に言っているだけでしょ!
でも、『ラーマ・ヨガ』でいいんじゃないですかね。
ワーストは?
こんなの騙されんよってやつ。
『狼少年ー拳ー』で。
次回につづく。
出典:集英社/宮下あきら/魁!!男塾
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