「男塾のキャラクターの能力を数値化してみた!」、今回は天挑五輪大武會決勝トーナメント準々決勝王家の谷の守護者達(ファラオスフィンクス)。
例によって、能力は信長の野望革新をモデルに数値化。
- 統率…部隊の攻撃力、守備力、募兵の効果、闘志ゲージのたまりやすさ
- 武勇…戦法の威力
- 知略…計略の効果、計略の回避
- 政治…建設スピード、調達の効果
能力は100点満点で採点する。ほかに”戦法”も付与する。
エジプトおしが強すぎた ジェセル
決勝トーナメント二回戦の相手は、王家の谷の守護者達(ファラオ・スフィンクス)、通称 F. S。その一番手が不死身の男ジェセルだ。まるでミイラ男のような出で立ちのこの男は、今大会の出場者すべての中でも屈指の奇人といえる。
雷電によると、「王家の谷の守護者達」とは、古代エジプト時代から存在するといわれている伝説の集団だという。彼らはピラミッドに埋葬された王や財宝を守るために永遠の命を与えられたと伝えられている。
果たして、F. S は本当に伝説の集団なのか。本当に永遠の命を持っているのか。その真偽を確かめるために、男塾死天王センクウがジェセルと対峙する。
結果は、偽。
完全にはったりだった。不死身と思われたジェセルの肉体は、ミイラのハリボテの中で、ジェセルが逆立ちしているだけだった。着ぐるみに逆立ちで入っているようなものだ。
そのため、腕を切断しても背中を切られても出血がおきなかった。優しいセンクウは、わざわざ本体が入っていないハリボテの部分を攻撃していたわけだ。これが伊達だったら、胴体を槍でつきさしておしまいだった。
統率、46。
ここでジェセルのセリフをみてみよう。
聖なるナイルが下から上に流れ、サハラ砂漠の砂が一粒残らず失せようと…
地上にそびえたつ不滅のピラミッドのように…
本当に、「王家の谷の守護者達」という人たちが存在したのなら、彼らはこんなにもいちいちエジプトにかけた言い回しをするのだろうか。
ジェセルはやりすぎた。
知略、24。
不死身のトリックは陳腐だったが、「秘承義カルトゥーシュの使徒」という蟻を操る技は地味だが強い。センクウに深手を負わしている。
武勇、74。
暗殺結社の宝竜黒連珠にいたら、もっと重用されたかもしれない。
ジェセル対センクウによって、王家の谷の守護者達(FS)は、伝説の集団をかたるハッタリグループということが証明されてしまった。しかし、彼らのエジプト愛はハッタリではない。というより完全に常軌を逸している。不死身のジェセルは敗戦後、「偉大なるファラオに栄光あれ」と叫んで溶岩に身をなげた。
いかれてるけど強い ピネジェム
FSの連中は、キャラクターを保つため、待機していメンバーはみな石棺の中で横になっている。例外は副将のアヌビスだけだ。つまり、ほとんどのメンバーは戦いの様子がわからない。おそらく、富樫源次や虎丸龍次のガヤは聞こえていただろうから、外の様子が相当気になっていたはずだ。
そもそも、この大会は試合ごとに闘技場が用意されている。そのため、試合に勝利したチームは別の闘技場に移動しなければならない。
つまり、FSの連中は、予選会場、決勝トーナメント一回戦、と重たい石棺を担いで移動していたことになる。戦いの前に相当な重労働だ。大会屈指のいかれた連中だ。
そのいかれた連中の中で、次に出てきたのがピネジェムだ。ピネジェムとは、エジプト神話では時を司る神の名らしい。ピネジェムは、この名に恥じぬ強力な技を使った。
それが、奥義・ギザの聖眼衣。
奥義・ギザの聖眼衣は、過去に体験した思い出を幻覚としてみせる技だ。幻覚の中でピネジェムは、相手のもっとも慕う者に扮して攻撃する。幻覚は痛覚を刺激しても覚めない。家族、親友、かつての恋人や初恋の人が襲ってくる恐ろしい技だ。
知略、80。
戦法「混乱」。
タイムスリップできるので、臨終の大金持ちが多額の報酬を払ってくれそう。
政治、84。
酢漬けにされてました ネスコンス
王家の谷の守護者達(FS)第三の使者、石壺のネスコンス。ピネジェム戦のあと、闘技場にはいつの間にか石壺が置かれていた。そこから現れてみせたのがネスコンスだ。当然、石壺に入る前は、石棺で待機していただろう。ネスコンスは暗くてせまいところが得意なのだ。
それを裏付けるエピソードがある。ネスコンスは伸縮自在の身体をもつ軟体人間。この体質は、生まれた時より酢を満たした瓶の中で生活することで手に入るという。つまり、ネスコンスは生まれてからずっと瓶の中で暮らしていたのだ。完全な虐待だ。
学歴なし、職歴なし、伝説級のニートであるネスコンス。軟体体質程度をえるために、すべてを犠牲にした。
政治、11。
伸縮自在の肉体からの攻撃は、足場の悪さも手伝って、飛燕を圧倒する。飛燕はここで命を捨てる最終奥義を使わざるをえなくなった。
統率、84。
シャボン玉好きの鉄腕アトム セティ
王家の谷の守護者達(FS)、左将(レフトアーム)のセティ。この左のセティと、右のホルスは特別扱いなため、石棺ではなく石のスフィンクス像での待機となる。とはいえ、像は蓋がないため、中は密閉状態である。脱出するには、中から像を破壊しなければならない。むしろ石棺より待遇が悪い。
セティは高所に張り巡らされた綱の上で戦うことができる。サーカスの綱渡りではられる綱だ。セティは、闘技場のはるか上に、綱を張り巡らせ、その綱の上で男塾からの参戦を待った。ここで綱を切られるという考えはなかったのだろうか。お人よし集団の男塾じゃなかったら、それで終わっていた。セティはどこかぬけている男のようで、この後の伊達の戦いでもそそかっしいところが多々あった。
知略、33。
綱の上というホームでありながら、一時的にも実力者の伊達と互角にわたりあった。
統率、77。
必殺の奥義は、カルナックの泡沫。これは、濃硫酸によるシャボン玉攻撃だ。伊達相手にはほとんど効果はなかったが、使い方によっては有効な攻撃になりえるかもしれない。それより、威力がありそうな攻撃は、高所に綱を張り巡らせたときに放った弓矢の一撃だ。
武勇、73。
おかま ホルス
王家の谷の守護者達(FS)、右将(ライトアーム)のホルス。セティの戦いが終わらぬうちに、像から飛び出している。そりゃそうだ。
ホルスとはエジプト神話では鳥人神の名前らしい。ホルスはその名にちなんで、無数のカラスを操る黒烏魔操術という武術を使う。黒烏魔操術・奥義「シャンポリオンの嘆き」は、烏を使って相手を布でグルグル巻きにして身動きを奪う技だ。
注目すべきところは烏ではない。この布だ!
「いんしょう麻」、とかいう謎の原料で織られた布は、刃物でも斬ることができない丈夫な布らしい。この布が、この奇人集団FSの収入源の可能性大。石棺やスフィンクス像の発注も相当金がかかっていただろう。
政治、88。
ホルスは、奥義「シャンポリオンの嘆き」を誤ってセティにかけてしまい、そのまま火を放つといううっかり屋さんな面をもつ。しかし、烏による目つぶし攻撃は、切れ者伊達の視力を奪うことに成功、さらには聴覚まで断つ念の入り用を見せた。この慎重さは知略のプラス要因。
ただ、この後に、おのれの厚化粧が原因で嗅覚を使った反撃を受けてしまう。やっぱりうっかり屋さんのホルスであった。
知略、78。
王家の谷の外道 アヌビス
王家の谷の守護者達(FS)、アヌビス。ホルスとセティがファラオの両腕ならば、アヌビスはファラオの頭脳だ。そして、FS最強の戦士でもある。
その名の通り、エジプト神話のアヌビス神をモチーフにした犬の被り物をかぶっている。そして、アヌビスだけは、石棺の中で待機しなくてもよいという特権を有している。そのため、ジェセル戦以来つねに姿を見せており、大物の雰囲気を醸し出していた。
しかし、いざ自分の番が訪れると、その貯金をすべて吐き出し、彼の格と品性は急降下していった。
統率をみてみよう。
見せてやろう、地獄の番犬このアヌビス、我が秘奥義の数かずを!!
そう言って見せた奥義は、竹馬に乗ることだけだった。
統率、53。
自身の戦いで見せた奥義よりも、その前で見せていたセティ戦の火矢やホルスをしとめた投擲の腕前がすごかった。FS最強の戦士というのは偽りではなさそうだ。
武勇、80。
男塾がよくひっかかる命乞いや敗北宣言からのだまし討ちにアヌビスも挑戦、しかし失敗。知略のマイナスポイント。
知略、46。
ファラオを守る集団のはずなのに ファラオ
王家の谷の守護者達(FS)大将、ファラオ。
伝説での「王家の谷の守護者達」とは、ピラミッドにねむるファラオや財宝を守るために、永遠の命を与えられた者たちのことをいったそうだ。そう、”ファラオ”を守る者たちなのだ。
それにも関わらず、「王家の谷の守護者達」を名乗る集団のリーダーが、ファラオを名乗ってしまった。守るべき対象を自ら自称してしまったのだ。『上原亜衣守り隊』の人たちが上原亜衣を自称してしまったようなものだ。
要は、オリンポス十六闘神と同じ神話大好きサークルだ。ただし、オリンポスよりもっと狂信的ではあるが。
このファラオが見せた技は限定的なものが多い為、評価が難しい。蛍をつかった光の分身は夜間限定だし、剣桃太郎を苦しめた拷問はシーソーやロープなどの小道具をたくさん必要とする。このシーソーは巨大な鉄球を飛ばすことができるので、攻城戦につかえるかもしれない。兵器特性S(戦闘に無関係)
塾生最強・剣桃太郎を苦境に追い込むきっかけとなった刀への細工は、知略のプラス要因。分身技も考慮。
知略、83。
耳たぶに結びつけた刃つきロープを自在に動かす技・イシュタールの暁星は、一見地味だが汎用性が高い。何より、手足があいているのがいい。すぐに拷問に入ってしまったため、イシュタールの暁星を使った攻め方をあまり見られなかったのが残念。
統率、76。
ホルスがもつ切れない布、蛍のイルミネーション、そして秘宝・ツタンカーメンの涙。金になりそうなものをたくさん抱えているFS。リーダーのファラオも人望あつく、負けたあとに桃を助けようとする気概も見せる。
政治、97。
以上、王家の谷の守護者達の能力づけでした。
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