屑、下衆、悪魔、鬼畜、糞野郎、人でなし、人の道から外れた者に与えられる数多の蔑称。これらの言葉が最も似合う最低の外道キャラクターを決める外道ワングランプリ開幕!
今回は④。
①はこちら。
②はこちら。
③はこちら。
魁!!男塾の一番の外道キャラを決める外道ワングランプリ。
ついに、蝙翔鬼を上回る外道たちが出てきちゃいましたね。
頭傑と體傑。それに梁皇。
上には上、あらため、外(げ)には外がいるもんですね。
梁皇を下回る人間がいるとは思えないけど、みていきましょう!
ナチュラルボーン外道 レッドサンダー
まずは、この方。
『冥凰島十六士(めいおうとうじゅうろくし)の赤い稲妻(レッドサンダー)』!
レッドサンダー?
最も勇猛で誇り高いインディアンの部族・ホウ族出身の勇者らしい。
見た目もまんまインディアン。
それなのに、外道?
レッドサンダーは、今までの連中とはちと毛色が異なる。
外道の自覚がまったくない。
やばい匂いがしますね。
今までの連中は、卑劣な行為をしていたという自覚があったよ。
でも、レッドサンダーはそれがなさそうなんだよ。
自分が常に正しい存在だと思っているフシがある。
なんか怖いですね。
チェーンデスマッチだ。いろいろな作品で見ますね。
男らしいじゃないですか?
誰もが最初はそう思うよ。
でも、レッドサンダーは電流を発する技をもってるんだよ。
だから、ピンチになると鎖に電流流してくるのよ。
なんだそれ!?
めっちゃレッドサンダー有利じゃないですか!
でもレッドサンダーは、自分の守護神が雷だから当然の権利だと思っている。
自分に不利なことには騒ぐけど、有利なことにはダンマリするタイプだ。
ただ、レッドサンダーはこうも言ってる。
「安心するがよい毒などは塗っていない!!それは俺の闘義に反すること!!」。
さすが誇り高い民族。
ここがレッドサンダーの真骨頂。
その後ピンチに陥ると、闘義とやらに反し、毒に手を染めます。
いや、毒持ってんのかよ!って。
えっ!?毒使ったんですか?
あんなこと言っておいて。
大ブーイングでしょ?
インディアンは嘘つかないんじゃなかったの?
なんか、イヤな怖さをもってますね。
評価に入ろうか。
残酷や非情がなかったので、得点はのびなかったね。
二冠ならず。
ただ、ナチュラルボーンの怖さはありましたね。
どっかの国の独裁者タイプ。
外道なんだけど、常に堂々とてるから、それを感じさせない凄さをもってたね。
白衣の悪魔 ドクター・エーベルシュタイン
続いては、フロッピー編から。
ドクター・エーベルシュタイン。
『冥鳳島十六士』はレッドサンダーしか外道がいないんですか?
いや、小者外道はいたよ。なんかモンゴルから来ましたみたいな。
でも、今さら命乞いからのだまし討ち見ても、なんとも思わなくなってるでしょ。
たしかに、それぐらいでは梁皇には勝てないですもんね。
それで、このドクター・エーベルシュタイン。ナチスから来ました。
ダメでしょ。
ドクター・エーベルシュタインは、ナチスの生体化学研究所の所長。
大戦中、ヒトラー総統から人間の脳を改造して忠実な部下を作るよう指示されていたという。
なんか「エピソード」の雰囲気変わってません?
前は卍丸の師匠がどうのこうのだったのに。
ナチスって言葉があると、空気が変わるね。
ちなみに、エーベルシュタインの御尊顔はこんな感じね。
総統?
総統じゃないって。
ドクター・エーベルシュタイン!
白衣きてるだけで…、総統でしょ。
まぁ、で、この人は、本編で何やったんですか?
月光の脳を改造した。
『冥鳳島十六士』の戦いで敗れて谷底に落ちた月光の肉体を手に入れていたんだ。
その改造人間・月光と男塾を戦わせた。
マッドサイエンティストだなあ、まさに外道。
このあとはお決まりの展開かな。
もとに戻った月光に逆上。
月光もろとも男塾塾生を拳銃で仕留めようとしたところを返り討ちにあって死亡。
ドクターの戦闘力はなかったんですね。
さあ、評価はどうですかね。
全体的に高いけど、センスが低いですね。
やっぱり、総統だったしね。
アルカトラズ島刑務所所長 ジークフリード
続いてもフロッピー編から。
アルカトラズ島刑務所所長、ジークフリード。
また所長!所長がつづくなあ。
アルカトラズ島刑務所って有名なヤツですよね。
そう、実際にあったね。
だから、男塾って実話だと思うよ。
実話!?
勝手に使ってるだけでしょ!ナチスだ、アルカトラズだ。
ジークフリード所長は、5人の凶暴で凶悪な囚人を男塾と戦わせた。
それもただ戦わせるだけでなく、徐々に狭まっていく高圧電流ロープのリングなどを採用した。
なかなかのサディストですね。
嬲り癖があるんだよ。
ただ、男塾も教育カリキュラムはそんなのばっかりだけどね。
油風呂も大概ですもんね。
ジークフリード所長は、この後も敗北した囚人を射殺したり、男塾塾生を毒ガスで皆殺しにしようとしたり、やりたい放題やるよ。
これでも公務員だよ。
実際、どうだったんですかね?
アルカトラズ島刑務所。
ひどすぎた虐待が明るみに出て閉鎖されたっていうしね。
囚人のアキレス腱とか切ってたんでしょ。映画化もされてたよ。
相手を悪と決めつけたら、何してもいいってスイッチが入るんですかね。
過去のジェノサイドでも、凶行に及んだ人たちって、自分は”正しいこと”をしてるって認識だったと思うよ。紅衛兵とかクメールルージュとか、最近だとISとか。
誰かを攻撃しながら”正しい〇〇”だと言い出したら要注意ってことですね。
やっぱり自分のことを善の存在と思っている人間が一番こわ…
レッドサンダーだ!
藤堂兵衛
さあ、ついにラスボスの登場だ。
伊佐武光あらため藤堂兵衛だ。
ラスボス!?男塾ってラスボスいるんですか?
あの天挑五輪大武會に男塾が参戦した理由は、主催者の藤堂兵衛を殺すためだよ。
殺すって断言してるんですか。穏やかじゃないですね。
何したんですか?
ざっくり言うと、WW2のときに日本軍を裏切って米軍に機密を売り、2813名の日本兵を死に追いやった。
戦後も米進駐軍の犬となって、物資の横流しをし、そこから多くの利権をむさぼったぐらいかな。
くそ外道じゃないですか!
主催者だけど、いろいろと干渉してくるのよ。
『冥鳳島十六士』の監督的ポジションであった洪礼明師範を、敗戦の後にクビ切ったりね。
ベルルスコーニみたいだな。
ベルルスコーニってそんなことすんだ?ひどいね。
『冥鳳島十六士』の控室は、洪師範の血でグッチャグチャよ。
えっ!?
えっ!?
まぁ、さすがにこんなんだからね。
物理!?
他にも戦っている飛燕の美しさに嫉妬して、闘技場の形を変えたりしたよ。
美しい顔が溶けるのを見たい!っつって、溶岩投入よ。
いやいや、さすがにベルルスコーニもそこまでしないわ。
独眼鉄の上位互換だね。下位互換か?
その経歴だと、結構なじいさんですよね。
そうなんだけど、ムッキムキよ。
これで黒兜流という拳法も使う。暁!!男塾では、大菩薩流も使う。
すげぇじじいだな。
でも、汚いんでしょ?
毒も使うし、命乞いからの発砲もする。
全部あるのかよ!
こんなウルトラ怪獣いましたよ!
タイラントだっけ。
ただ、拳法家としての矜持はあるようで、拳法使う前にバリアジャケットシステムとかいうチート防具を外したり、先の毒も武具に塗ってあることをさらしてから使用してる。
奥義を見つけるために、きつい修行とかはしてたんでしょうしね。
一方で、孤戮闘(こりくとう)という非道な行いもしている。
孤戮闘?
要は蠱毒だ。
養子縁組と称して、あちこちからたくさん子供をかっさらい、
一人になるまで戦わせた。
ケンガンオメガにもありましたね。
滅道の牙・加納アギトが十鬼田二虎からうけてたな。
あれを藤堂兵衛も行ってたんだよ。
ちなみに、男塾の伊達臣人も孤戮闘出身だから、滅道の牙ぐらいの力はあるよ。
さすがラスボスだけあって、めっちゃ悪辣非道ですね。
しかも藤堂兵衛は藤堂豪毅をはじめとした息子たちにも殺し合いをさせている。
子どもたちにも蠱毒?毒蠱フェチなの?
ほぼ、満点ですね。
梁皇を超えたよ。
国を裏切るというスケールの大きな外道から、若い美形の男に嫉妬するというスケールの小さな外道まで、外道の幅の広いのが藤堂兵衛の強みだね。
人間味も残しているというか。
外道だからこそ人間味が大事なんですね。
すべてを無に帰す、みたいなヤツは外道感ないですもんね。
というわけで、外道ワングランプリ、優勝は藤堂兵衛となりました。
蝙翔鬼は残念でした。
こんな外道の藤堂兵衛も続編の『暁!!男塾』だと、また違った側面を見せます。
そうなんですか。
じゃあ、また第二回もどこかで。
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