【別次元】漫画で描かれる未来を語る。第一回「21えもん」【側溝VR】

人類史上最高の娯楽は、バックトゥザフューチャーシリーズだと思うんだよ。

バックトゥザフューチャーが最高の娯楽たる由縁は山ほどありますが。

個人的な好みを上げるならば、やっぱりパート２の未来描写だね

パート２は1989年の映画だけど

約30年後にあたる2015年の未来を想像して描いたわけだ。

こういうのがね、たまらないのよ。

それでね、漫画における未来描写もみていこうと思ったわけよ。

男爵ディーノの棘殺怒流鞭の未来描写も気になるところですが

今回みていくのは、これです！

「21エモン」！

そう、大御所中の大御所

藤子・F・不二雄先生の「21エモン」です

異星人との交流が盛んな21世紀の未来。

オンボロ老舗ホテル「つづれ屋」を舞台に、

個性豊かな異星人と21エモン一家が繰り広げる珍騒動。

これが「21エモン」のざっくりとした説明。

そうだね。

今、調べたら「21エモン」が連載されたのは、1968-69だって!

つまり、1960年代に想像した21世紀なわけだ。だいぶ未来よ。

しかもこの未来は、いわゆるディストピア的な崩壊した未来じゃない。

夢と希望がつまった未来。

だから、「21エモン」が藤子Ｆ不二雄作品で一番好き。

「21えもん」の第一話は、

主人公の21えもんが「立体テレビ」でSF映画を楽しんでいるところから始まる。

「立体テレビ」は、ゴーグルなしのVRってところだね。

しかし、３Dテレビは消えたな。

Wiki によると、カラー放送が始まったのが 1960年代。

ただ、本格的に普及しだしたのは、NHKが1968年にカラー契約を始めてから。

ちょうど「21えもん」の連載が始まったときよ。

やっぱり、天才だよ。

VRが登場してきたときに、

脳で映像を見る脳インプラントについて考えているようなもんだ。

学校の授業もこの「立体テレビ」を使った通信教育だ。

勉強ぎらいの21えもんはビデオテープに録画してるよ。

さすがに、この時代にネット配信は思いつかないでしょ。

フロッピーディスクですら発売されたのが、1981年だってよ。

ただ、同時再生できるみたいだけどね。

21えもんはため込んだすべての科目の授業を同時再生してたよ。

東京の空は「エア・カー」が飛び交い、

銀座には「うごく道」が敷設されている。

さらに、東京駅からは「地下高速パイプ」で地球上ならどこでも一時間で行ける。

最近の空飛ぶカーの開発すごいよ。

いろいろなタイプあるし。車よりだったり飛行機よりだったり

これは近いよ。

OpenerのBlackfly

これは空陸両用

まさに「エア・カー」

水と空気とバクテリアから食べ物が作れる「食料合成工場」もでてくる。

現代でもバクテリアから取り出した遺伝子を食物に組み込んだ作物を作っているね。

遺伝子組み換えはいろいろなリスクもあげられているけど、

バクテリアの可能性は多岐に渡っているというね。花粉症対策とか。

工場とは別に「地下農場」や「海底牧場」なんてのもあるよ。

また街には、雨や雪を自由に降らせる「気象コントロール塔」がたっている。

天気を操ることは夢見るよね。ウェザーリポートよ。

地震を起こすには、とんでもないエネルギーが必要なんだよね。

発電所が一年間で発電するエネルギー量が必要なんだっけ？

仮にそんな兵器があったとしても、効率悪すぎるね。

娯楽では、「むじゅうりょくげきじょう」ってのも出てくるよ。

360°スクリーンの無重力空間。SF映画が大迫力。

側溝を360°にする必要ある？

ドブの底見て興奮するようになったらおしまいだよ。

確かに。

作中に出て来る「テレビ電話タイプの電話ボックス」に関しては

現代の方が進んでいるしね。

ただ、これは飽くまで地球の話だからね。

宇宙には地球より文明が進んだ惑星がたくさんある。

「21えもん」の魅力は他にもあって、それが多種多様な宇宙人との交流。

多くの宇宙人が地球を訪れ、また多くの地球人が宇宙へ旅に出る。

銀河で2番目の文明を誇る星、

それがボタンポン星。

部屋にあるボタンを押すだけで、

すべての用を済ますことができる。

そのため、街には商店が存在しない。

動いているのは、各種のロボットばかり。

しかも、医学が発達しているから、

ボタンポン星人は、身体の一部分を自由に切り離すことができる。

外出は、基本、切り離した目と口だけで行う。

そう。

医学が発達しているから寿命は何千年とある。

老人は人生に退屈している人ばかり。

0次元に入る。

都築卓司先生の「四次元の世界」によると、

一次元は線の世界、

二次元は面の世界、

三次元は二次元に高さが加わった世界。

うちらは三次元の世界に生きている。

嫁が二次元なだけで、本人はまだ三次元にいるでしょ。

そういえば、田嶋陽子先生が「男にとって女は穴」みたいな

並みの男では酒が入っていても言わない下品な言い回し使ったでしょ？

三国志の董卓レベルの言い回しだ。

でさ、前に初音ミクと結婚した方いたよね。

なんでも職場でひどいイジメにあわれてたようで。

その方が愛を求めた相手は、田嶋先生のいう”穴”がない二次元の女性だったわけよ。

話戻すけど、各次元の世界では上位の次元の世界を認識できない。

うちらは四次元や五次元の世界を認識できない。

でも、高次元は低次元を認識することができる。

だからね、おれは日ごろから高次元の世界の連中に見られてるっと思って行動してるよ。

部屋に一人でいる時には、定期的に「見てんだろ」ってつぶやくようにしてる。

側溝VRで溺れているザマなんて、高次元の連中の目にさぞかし滑稽に映ってるぞ。

ボタンポン星人は

何千年も死ぬことができず

人生にあき

みずから0次元に飛び込み

存在を三次元の世界から消し去る

作品の後半、21えもんが宇宙旅行をするんだけど

結構、怖い星が出てくるんだよ。

ボタンポン星は文明第２位だからね。

第１位の星も登場する。

他にも、ハッピーという生物に支配され、

幸せのふりを強制される民も出てくる。

ミッキーだったかな？ハッピーだったと思うけど。

ちなみに、銀河の端も出てくるよ。

今頃別次元の世界に移り、

側溝VRで溺れているザマをご覧になられているかもよ。