銀と金で一番のクズキャラを決めよう！画商の中条や河野洋一【前編】

最近、久しぶりに『銀と金』を読み返したんだよ。

福本伸行先生が描くおじさんは最高だよね。

『銀と金』の銀さんこと平井銀二、『天』の赤木しげる、そして黒沢。

いいね！

そして、福本作品といえばクズだよ！

そう、クズ。

福本作品にクズは欠かせないでしょ！

クズが物語をおもしろくする。

そうなのよ。

『銀と金』でも多くのクズが登場してるんだよ。

その中から一番のクズを決めてみようと思います！！！

まずはジャブ。

帝日銀行課長の内村！

内村といえば、不正融資していた内村健二しかいないだろ！

そうです。

銀さんたちは、日本旭をとるためにまず主要取引銀行の帝日銀行に近づいたんだよね。

そのとっかかりとなったのが、不正融資の内村健二だ。

ただ、内村健二も同情するところはあるんだよ。

ノルマを課せられ、追い詰められたトカゲのしっぽ切り。

しかも、調べたら支店長の方がもっとひどい不正融資をしてたんだよ。

その糸を引いていたのが、帝日銀行頭取の土門毅だ！

娘婿の自由民生党議員、海堂正行に金を流すためにね。

丸双不動産という抜け穴に不正融資をしてたんだよ。

公私混同極まれり！

ただ、背後の銀さんを考慮してたとはいえ、森田に時間を割いたんだよ。

意外に面倒見がいいのかもしれない。

銀さんは、その海堂に対してボロクソ言ってるんだよ。

「おまえは悪党ですらねえんだ。おまえにそんな能力はない。ただ卑しい。人なみはずれて卑しいだけだ。」

銀さんらが、土門・海堂・丸双社長が密会をしてるところに突入したとき、

海堂だけが奥にいて、玄関に出てこなかった。

しかも海堂はその間隠れてたわけではなく、応援を呼んでたんだ。

で結局、みんなで日本旭をとろうってことで丸く収まったからね。

その日本旭の吉岡常務は、接待費で郊外に女を囲ってるんだよ。

さて、今のところ、誰が一番クズだと思う？

自由民生党の議員の名が出たので、今度は社労党の議員をあげよう。

社労党参議院議員、稲田大造！

衆議院の席欲しさに銀さんの策謀に引っ掛かり、

政治改正法案に白票を投じたあの稲田大造だよ！

銀さん曰く、

「たかだか白票ひとつで買おうっていう、奴の肚もゲスなのさ」、

「そんなゲスは足をとられてあたりまえでね」。

そうなんだよ！

稲田はクズじゃなくてゲスなんだよ。

だから、今回はちょっと厳しいかもね。

政治家キャラで外せないのは、この人。

元民政党総裁、河野洋一！

「民政党総裁になりながら総理になれないなどというそんな理不尽を、なぜわしだけ味わわねばならぬ、なぜ…！？」

で、

お馴染みの河野さん。

銀さんとの500億円競馬マッチでは、

農水省のドンという地位をこれでもかと振るい、ナリタブライオンをはじめとした有力馬をすべて囲った。

500億円の勝負だからね。そりゃ使える物はすべて使うよ！

でもね…、あぶみに切れ目を入れたからね…。

そんな自分のことは棚に上げて騎手たちを

「馬しか乗れぬクズが」

って言っているよ。

画商の中条も森田とのセザンヌ勝負で、

額縁に印をつけるというイカサマを行った。

あれが４億を一日でなくした顔だよ。

中条はイカサマによるクズポイントも高いけど、

そもそも新人画家の青木にネチネチした罵倒を浴びせるという一面も持ってる。

しかも、森田を試すために、

ボッタクリバーに連れ込むというマッチングアプリ詐欺の元祖みたいなこともしてる。

バーテン使って、相手のカードの情報を盗んでた。

それで、西条は女の子たちから金をまきあげ、ついでに身体もいただいてた。

「もしおまえらが今夜一晩付き合うっていうんなら現実（リアル）だ」。

だから、イカサマポーカーで女の子をいただく時だよ。

こんな西条だけど、森田は気に入っているフシがあったよね。

そうなんだよ。

実は、あの勝負でのクズは、西条じゃないなんだよ！

松沼なんだよ！

違うよ！

ポーカー勝負での資金調達をした西和信用金庫の松沼だよ！

こんな西条の懐刀の雰囲気を出してるけど、

実は、西条に使い込みがバレて、口止めに金庫の金を西条に渡してるんだよ。